ミニ公募債は市民と協働して政策実現するためのひとつの手段

2005年12月11日 13時57分 | カテゴリー: 市民自治・まちづくり

民有地のみどりの保全へのとりくみ

今各地の自治体が市民の知恵と資金を活かして重要な政策課題を解決する試みを行っています。

狛江・生活者ネットワークでは八王子市、世田谷区、清瀬市など自治体が発行している“住民参加型市場公募債”について学習しました。

①八王子みどり市民債
開発の危機にさらされる斜面地などの緑地の保全のために環境と財政それぞれの部署が連携して政策を実現しようという試みです。

 ヒヤリングした八王子市役所の職員の方たちは市民公募債について
◆市民のまちづくりへの参加意識の醸成と分権時代の財源調達の手法の一つ◆
と位置付けています。

 05年11月1日に発行された住民参加型ミニ市場公募債10億円で2.8ヘクタールの緑地を公有化しました。 
 自然環境がよいということで八王子市を選んで住んでいる市民にとって、危機にさらされている緑の保全に自分の資金が生かされることは喜びです。
 ミニ公募債は、地方債の利息を金融機関に税金で支払うのを、応募した市民に支払うかたちにしたものです。事務作業を金融機関に委託していますので、年2回の利子支払い、元金支払いなど手数料を加えると、額面の金利より勿論高くなりますが、それでも自治体にとっては銀行借入よりは低利で借り入れられ、かつ市民にとっても銀行の預金金利よりかなり高利回りで、両者にとってメリットがあります。ただし市民にとって中途売却は不利になる場合もあり、注意も必要です。

 八王子市では一般会計に占める市債発行割合は6%以内と枠を決めており、みどり市民債もこの中で発行されています。
 5年で今回の債権発行額10億円を償還するので、毎年1億円ずつ5年間減債基金に積み立て、残りの5億を再調達し、市民に払い戻し、全体では10年かけて借金を返済する計画だそうです。債券はリスク商品なので、減債基金にきちんと積み立てられる財政体力が自治体には求められます。

 八王子市では今後も市民から賛同される事業があれば柔軟に対応していきたいとしています。市民債発行の要はどの政策にこの手法を活用するかの決定にかかっているようです。

 ただ、政策をみどりの保全に決定したあとも、どこの緑地が最優先で公有化しなければならないのかの選定には難問もありそうです。それでも市の基本構想ゆめおりプランに示されている100ヘクタールの緑地の保全に向けて、土地所有者に緑を残すために理解を求める協議を繰り返し、財源確保に市民の力を活用する市の努力は学ぶところがあると思います。

 世田谷区のグリーンボンド、清瀬市の市民債も同様の取り組みです。
 
 *池座俊子のホームページにも市民債についてアップしていますので、同時にご覧下さい。