いのちの海を埋め立てないで!

上関原発予定地からの叫び

祝島・長島からの叫びをつたえたい!水道橋までのパレード
祝島・長島からの叫びをつたえたい!水道橋までのパレード
 昨日5月9日、上関どうするネット主催、「命の海を埋め立てないで!〜瀬戸内・長島の海から自然との共生を考える〜」緊急シンポジウムに行ってきました。

 山口県上関町長島に中国電力が建設しようとしている上関原子力発電所。この計画に祝島をはじめ、多くの町民が28年にも及ぶ反対運動をしています。また祝島の漁師は、中国電力が無理やり振り込んでくる漁業補償金10億円にも、いまだ手をつけていません。「海と山さえあれば生きていける。だからわしらの代で海は売れん」という祝島島民の山戸貞夫さんの言葉が地域の声なのです。

 しかもこの場所は瀬戸内の原風景とも言うべきすばらしい自然が残され、天然記念物・絶滅危惧海鳥カンムリウミスズメや体長2メートル弱の小型のクジラ・スナメリの生息地なのです。原発が建設されれば発電のための大量の取水、排水により、海水中の微生物の多くが死滅し、さらに、周辺より7度高い排水によって水温が上がって周辺の生態系も変わってしまいます。
 瀬戸内海では1960年代の高度成長期に埋め立てや護岸工事、海砂採取、海洋汚染など出たような生態系がほとんど失われてしまい、自然海岸は21.4%しか残されていない現状の中、上関長島には75%の自然海岸が残っていることや埋め立て予定地である田ノ浦を取り囲む照葉樹林が魚付き保安林として地域で大切に守られてきたことから、海底から集中豪雨のような地下水が湧き出ているそうです。希少生物がいるほどのきれいな海を守ることは、人間を含めた生物多様性を守ることであり、未来への責任ではないでしょうか。

 中国地方の電力は不足していませんし、10年後の最大電力需要からみても不要。電力会社は原発をCO2を排出しないクリーンなエネルギーと宣伝していますが、それは発電時だけのこと。なにより数万年も管理が必要な放射性廃棄物が残され、ウラン埋蔵量の寿命も80年といわれているのに、この危険なエネルギーに依存するのはごめんです。

 モーニングイペントでは鎌仲ひとみ監督が登場し、新作映画「ミツバチの羽音と地球の回転」を紹介。脱原発・脱石油へとエネルギーをシフトし始めたスウェーデンと祝島の、エネルギーの未来を切り開く人々を追った作品です。

◇上映と鎌仲ひとみ監督の講演予定
5月28日(金) 聖心女子大学  開場14:00 開映15:00
        監督と祝島からのゲストのトークセッションは        17:00から
6月4日(金)・5日(土) 四谷区民ホール 開場18:00
        開映19:00 監督ミニトーク21:00
 
前売り1300円、当日1500円(中学生以下500円)