不登校なう~居場所を求める私たち

 9月22日(土)、こまえチャイルドライン・狛江にプレーパークをつくる会・フリースクールKOPPIE・ホワイトパレットOYAOYAの会・サポートこまえなどの団体で構成された「不登校なう」上映実行委員会主催で上映会が行われました。DVDを見た後のしゃべり場にも30人以上の参加者があり、「不登校」に対しての関心の高さがうかがえました。

 「不登校なう」は不登校を経験した子どもたちによる自主製作で「不登校になるまでは学校に行くのが当たり前と思っていた」子どもたち自身が、どうして「不登校」になったのかを3つの物語でつづったもの。そしていま不登校になり、フリースクールを訪れた〈あなた〉の目で東京シューレの日常が映し出されます。

 制作・監督・主演をこなした島さん、松本さんはどうして「不登校」になったのか親や社会に分かってもらいたい、と自分たちの経験を重ね合わせて、当事者が何を感じていたのか、気持ちを素直に表現しています。

 東京シューレでは一日をどう過ごすか、の決まりはありません。「ここにきて初めて自分はそのままでいいと認められた」というようにありのままの自分を取り戻すための居場所なのです。自分自身がやりたいことを決めていくことが大事にされる経験を通して、他者に対する信頼を取り戻し、社会に対して主体的にかかわることができるようになったそうです。

 「日本の選挙の投票率が低いのは社会は変えられるという実感が持てないからではないでしょうか」、との指摘はオランダ在住の教育研究家リヒテルズ直子さんの指摘にも通じるもの。大勢の参加者の前で臆することもなく、静かにことばを選びながら自分の意見を述べる島さん、松本さん。安倍首相とは全く違う方向で、日本の教育を問い直すべきだと感じました。(池座俊子)