吉野芳子によると多摩川衛生組合の職員は実験について何の問題意識もなく、当然のように実験の目的や方法、現場の状況写真を見せてくれたとのことです。どんな実験を行い、結果を導き出したのか、の詳細な分析も必要ですし、何よりな“有害”とされているものを経費削減のために燃やしてしまうことに、何の歯止めもかからなかった組織の恐ろしさを感じます。
この一連の“事件”から分かったのは、大気汚染防止法には水銀の基準が存在せず、23区のごみ焼却施設では水銀の自主基準を設けているが、多摩部で設けているところがないこと。今後多摩川衛生組合議会が、実験にいたった原因究明と再発防止に向けた取り組みを徹底的に行うことを強く求めます。(池座俊子)