27日ネット議員吉野芳子を含む議員64名が拙速な外かく環状道路の格上げを撤回するよう要望書提出

市民参加は名ばかり 19億円をかけた構想段階からのPI(パブリック・インボルブメント)は何だったのか

 昨日27日夜、国土交通省/第4回国土開発幹線自動車道建設会議(以後 国幹会議)がホテルオークラ 本館一階「平安の間」で行われました。
議題は
・ 新たな整備計画を策定する区間について
・ 暫定2車線区間の4車線化に伴う整備計画等の変更について
・ 今後の高速道路のあり方について
でした。

 先月行われた第171回国会予算委員会で、大河原雅子議員の質問に対して国土交通省は「石原東京都知事から早期整備の要望を受けているが、整備計画の格上げ等については未定である。」と答弁していました。
 
ところがところが・・・です、
昨日の国幹会議で道路工事着工の前提となる「整備計画」に格上げすることが決まりました。
生活者ネットワークとしてもこれまで根拠データの古さ、大深度のためのアセス手法の未開発、情報公開の不十分さなど数々の指摘をし、拙速に事業化しないこと、幅広い住民参加手続きをふむことを提案してきました。
狛江では住民要望があったにもかかわらず地域課題検討会はたった一回だけの開催で、尻切れとんぼのまま意見がまとめられてしまいました。

あまりにひどい決定に、沿線各市議、区議と連携し、国土交通省に対し

「東京外かく環状道路(外環道)整備計画格上げを行わないことを求める要望書」

を提出しました。

1、住民との十分な合意・納得が得られていない現段階での、外環道の整備計画路線格上げを行わないよう求めます。

2,住民の外環道への以下の意見・要望に対し、速やかに対応することを求めます。

ア) 追加経済対策の公共工事の中でも、外環道の事業費は、たった16kmに1兆6千億円(1mに1億円)と桁違いのコストです。今、国民が求めている安定的な雇用創出、医療・福祉などのセーフティネットの充実、教育・職業訓練などの未来につながる投資に税金を使うよう要望します。

イ) 東京に必要な公共工事は、新しい自動車専用道路、不確定要素に満ちた大深度地下トンネルによる高規格道路ではなく、老朽化した道路・橋梁・トンネル・公共施設などの耐震化であり、これら既設の社会資本の早期補修整備を求めます。

ウ) 地下水枯渇・大気汚染などの環境被害や、生活破壊についての住民の不安・疑念に誠実に答えるべく、事業化を前提としない調査・研究および結果公表を速やかに行うよう求めます。