2月に予定されている青森県六ヶ所の核燃料再処理工場の本格稼動を止めようと、全国各地から手に手に意思表示のプラカードを持ち2000人もの人たちが日比谷野外大音楽堂に集結しました。この運動に賛同する各地の生活者ネットワーク、生活クラブをはじめとする生協、消費者団体、漁業協同組合、平和を愛し海を愛する若者・市民たちが稼動中止への思いを一つにして語り、歌い、パーフォーマンスを繰り広げました。勿論、映画「六ヶ所村ラプソディー」を撮られた狛江市在住の監督鎌中ひとみさんも参加されていました。
使用済み核燃料を高いコストをかけて再処理し、プルトニウムを取り出そうという計画のため建設された工場が青森県下北半島の付け根の六ヶ所村にあります。
再処理工場というのは日本以外ではほとんど軍事施設で、核武装のためにプルトニウムの抽出製造を行っています。核兵器を持たない日本でこんなに巨大な再処理工場が必要なのでしょうか。その上、取り出されたプルトニウムを燃やす予定だった実験炉高速増殖炉もんじゅは事故で止まったままだといいます。実用化にはあと50年近くもかかるとも言われています。
たとえプルトニウムを抽出しても、原料であるウランそのものの埋蔵があと70〜80年といわれており、たとえ稼動してもすぐに閉鎖しなければならないような事業の建設、維持管理に11兆円ものお金を投入する意味があるのでしょうか。再処理工場からは原子力発電所が出す放射能1年分を一日で海や空中に出すといわれています。それほど危険なものが海流や風に乗って日本各地を汚染していく。こんな危険なエネルギー政策があっていいはずがありません。1986年に起こったチェルノブイリ原発事故は22年たった現在でも人々を甲状腺がんなどで苦しめ、新しく誕生する命にすら放射能の影響を及ぼし続けているのです。
狛江・生活者ネットワークは昨年9月議会で再処理工場の本格稼動の中止を呼びかける意見書を提出しましたが、賛成少数で否決されました。
それでも私たちはあきらめません。命をまもりたい、環境や食の安全をまもりたい。各地から集まった37万筆の署名(このほかに漁協の人たちが集めた署名が39万筆あります)を明日28日国会に提出します。写真は大漁旗をはためかせる重茂漁協の人たち、思いを書き綴ったサーフボードを手に手にサーファー達、かけつけたサンプラザ中野くんと一緒にランナーを歌って盛り上がる会場の様子です。