第1次審査は、応募団体が7分の持ち時間で活動目的や補助金を使って行う具体的な活動をアピールし、7人の審査員からの質問に答えるという形で進められました。最初に登場した「狛江にプレーパークをつくる会」は常設のプレーパーク建設を目標としつつ、周知活動として、多摩川五本松付近や西河原公園で一日冒険遊び場in Komaeを開催するためのイベントにかかわる費用を申請。会場には幼児を連れた若いママ、パパも大勢応援に駆けつけていました。うれしいことに会を主催している岡本千栄子さんは狛江ネットが何年も前に川崎市の夢パークを紹介した記事を見て、いつか自分もやりたいと夢をあたためてきたのだそうです。
申請団体はそれぞれ高齢者・障がい者福祉や歴史・文化の継承、子ども・子育ち支援など様々な分野で、ユニークな着眼点やまちの課題を解決したいという思いのあふれる発表を行いました。手打ちそば教室開催のための予算申請をした団体の目的は、リタイアした市民が地域活動に参加するきっかけ作り。「手打ちそばの郷・狛江」を目指してそばの栽培もめざしたらどうか」、「市民まつりに出店してほしい」など夢の広がる楽しいやり取りで会場が和む場面もありました。
第2次選考ではさらに活動の継続や活動への幅広い市民の参加の確保の視点から審査が重ねられ、11団体に補助金交付が決定。今回フレーパークとチャイルドラインという子ども支援の活動が偶然同時に別の団体によって申請されていますが、山岡委員長は30年前に世田谷でプレーパークとそこから生まれたチャイルドラインの活動にかかわったことを振り返って、ようやく狛江でこうした活動を市民が始めたことは感慨深いと感想を述べていらっしゃいました。
この間、実に5時間を越える真剣なやり取りが行われました。このパワーをもっと多くの市民に、特に市長や職員、議員に見てほしいです。審査委員は公益性を確認するために鋭い質問をしつつ、団体への助言・激励も忘れず、市民公益団体の裾野を広げたい、との思いも伝わってきました。午前中には前年度の事業報告も行われたとのことです。審査委員の方々、担当した地域活性化の職員の方々、なにより申請団体の皆さん、お疲れ様でした。
市民の自発的な活動を支援する新しい風補助金によって、活動が促進され、さらに市民協働事業も視野に、市民力がパワーアップすることを心から期待したいと思います。制度の周知については市としての努力も当然必要なことです。
補助金交付が決定した団体と事業は以下の通り。
・狛江にプレーパークを作る会…〜プレーパーク周知活動 〜 一日 冒険遊び場in Komae
・狛江ともしび音楽隊…10周年コンサート
・こまえチャイルドライン…第2回受け手養成講座
・NPO障害者センターデゴイチ…障害者のための梅越し製造販売体験講座
・石井家住宅を記録にとどめる会…石井家古文書調査
・むいから・あいの会…狛江の綿布織り文化の伝承と再生(2)
・狛江市民チャンネル…映像ライブラリーを目指して
・狛江・まちづくり市民会議…歴史と緑を生かした、快適な「いちょう通りをめざしてー新・「歩きたいまち」市民協同プロジェクト
・元祖 蕎麦打ち迷人会…『手打ち蕎麦の郷・狛江』蕎麦打ち教室
・狛江市地域デイグループ事業連絡協議会…【連続勉強会】障がいのある子ども達の放課後活動
・狛江聞こえにくい人のふれあいの会…聞こえない・聞こえにくい人のためのコミュニケーション講座