水辺の調査活動 @野川・夏のじゃぶじゃぶ探検隊その2

 2006年から地域協議会主催で年1回野川での生き物探しや川遊びなどのお楽しみと水質調査を行ってきました。2010年からは環境部会独自にも秋に水質調査を実施しています。野川下流に当たる、野川小金橋で定点調査をして、比較のために神明橋、神明の森みつ池湧水、水道水なども採って調べてきました。今回は小金橋が工事中のため、少し下流の小足立橋での調査でした。

狛江市域を流れる野川の水質はこれまで10回の調査から以下のようになっています。

調査結果詳細はPDFファイルでご確認ください。 2006年~2012年 川調査集計シート

パックテストの測定項目と測定値(2011年7月=すべての値が高い=を除く)は

・    COD (化学的酸素要求量) 望ましい0~5mg/Lに対して

    測定値 2~8mg/L以上

・  NH4-(アンモニウム態窒素)0.2mg/L未満はきれい … 近くの状態を示す

    測定値 0.2mg/L

・  NO-N(亜硝酸態窒素)  0はきれい、通常は0.02mg/L以下    …やや上流の状態を示す

    測定値 0.02~0.05mg/L

NO-N(硝酸態窒素)1mg/L未満は汚れが少ない    …上流の状態を示す

    測定値 2~7mg/L (原因として畑の肥料農薬(窒素)が流れ込んでいる                     ことが考えられる。)

・  PO-P(りん酸態りん)  0.02~1mg/L未満はきれい

    測定値 0.02~0.1mg/L

NO-N(硝酸態窒素)以外はきれいという結果が出ています。上流で多くの汚れが出ているという結果ですが、もともと硝酸イオンが多く含まれている川もあるということです。

 川といっても大きな川や小さな川があり、川の水の量でも、また前日雨が降ったり、お天気が続いたりと天候でも測定値が変わってきます。パックテストはあくまでも目安ということです。でも、水質調査と合わせて、水中生物を採って調べたり、周りの水鳥や昆虫や植物なども調べるといろいろのことが分かってきます。雨の直後には下水管から直接生下水が流れ込んでおり、異臭を放ち、汚物が川べりに張り付いていることも。下水に流れ込む雨水を減らすために雨水浸透桝などで屋根や道路に降った雨水を地下に浸透させること、市内の事業所や家庭からの合成洗剤の排出を減らすことなどの必要性も実感します。環境部会ではこうした活動をもとに政策提案や予算提案を行っています。

わたしたちのまちの川を観察してみると驚きや感動に出会えます。身近な川で遊び、調査を続けて狛江の自然を守っていきたいと思います。(環境部会)