市民力を実感!狛江市市民公益活動事業補助金事業報告会

5月21日、防災センターで2016年度に実施された市民公益活動事業補助金の事業報告会が行われました。昨年度はスタート補助金を3団体、チャレンジ補助金を6団体が受けて、多彩な活動が繰り広げられました。選考委員会は緊張した雰囲気もあったのですが、事業報告会ではどの団体も当初設定した目的や目標をきちんと達成できたことが分かりやすく報告され、また今後の課題などについても言及があり、狛江市民の底力を感じました。

フードバンク狛江は補助金を受けてリーフレットを作成し、地域に1500部配布。食品寄贈実績はリーフレット配布前9月が65㎏、配布後の10月119㎏、11月190㎏と増えている。食品提供も9月127㎏、10月176㎏、11月144㎏と新規も含め増加傾向との報告がありました。「もったいない」を「いただきます」へつなぐ食のセーフティネットとしての「困窮者支援が顔の見える支援として定着する」ことが今後も期待されます。

狛江元気スクールは新制度である通所型サービスBの実施に備えた介護予防普及啓発事業としてこまえ正吉苑を会場に開催。太極拳や気功・ヨガ・整体・合気道などの講師を招いて、自分の健康を自分で作るをモットーにスクールを年間41回開催、参加者は438人とのことでした。代表のYさんは85歳、通所型サービスBへの市民団体の参加が2団体のみであることを大変残念がっていらっしゃいました。また会場からの質問に費用の面から送迎ができないのが難点とお話しされていました。

ミュージカルCocoは市民ミュージカル「Voice」を狛江エコルマホール上演。事業実施の目的として・一般市民である出演者が、精いっぱい力を合わせ稽古を積み上げ、日常では得られない体験をする。子ども、親子、兄弟の枠を超えて互いに成長できる場を作っていくなどを掲げています。実際に学校には行きにくい子どもが参加したり、プロの舞台スタッフをめざす若者にとっての学びの場にもなっているそうです。第9回公演となった「Voice」は2回の上演で観客動員が1,076名と過去最高。リピーターが増えたこと、新しいメンバーが増えたこと、HPやSNSを積極的に利用したことなどの相乗効果とのお話でした。

その他、狛江市民将棋大会、孫育て昔遊びの会、少年少女民謡チャレンジ講習会、バンド演奏を通して地域のイベント、施設訪問し楽しんでもらうボランティア活動のブルームーンなどが地域でシニアや子どもたちなど幅広い市民を対象に事業を展開。日本にハムやソーセージ作りを広めたヘルマン・ウォルシュケさんの足跡調査研究と広報活動に対しては市民の関心を高めるために、(仮称)狛江ヘルマンハムを作ってみるなど関心を高めるきっかけにしたらどうかとの助言が審査委員からありました。歩きたいまちをめざして2004年から活動し、この3年間は西河原自然公園を市民が遊ぶ・楽しむ・育てる場にするための改善提案をまとめている狛江・まちづくり市民会議に対してもエールがおくられました。

公益活動補助金は「こんなまちに暮らしたい」という市民の思いを端緒として、それを税金で後押しするしくみ。28日午後2時から今年度の補助事業の公開プレゼンと選考委員会が開催されます。市民のみなさんの温かい思いと行動力に触れ、元気をもらえます。どなたでも見学自由です。防災センター4階の会場にぜひお出かけください。(池座俊子)