財政破綻した場合、首長も議会も辞職、解散するのが筋というものです。
その一歩手前の狛江市では市長、市職員、議員はどう市政を動かそうとしているのでしょうか。各種手数料や使用料、保険料が軒並み値上げされ、行政サービスは十分とは言えずむしろ低下していると感じている市民も多いことでしょう。十分な市民参加のない財政運営に、責任だけを求められる市民の思いは複雑です。
11月26日日曜日の朝日新聞の天声人語にはたまたま夕張市のことが取り上げられていました。
財政再建団体に転落した夕張市は、お年よりは介護保険などの負担が増え、子育て世代は保育料などの負担が増えるといいます。1万数千人の市とはいえ、狛江とは比較にならない広い面積、複雑な地形の市域に計11校ある小中学校も1校ずつに減らすそうです。図書館は閉館、博物館は休館に追い込まれているとのこと。
夕張市の財政破綻は返す当てのない一時借入金を重ねていったことといわれています。夕張市による住民説明会が今月半ばから始まっているそうです。役所への怒りをぶつけ合ったあとの住民からは今後の再建について建設的な意見がだされたということです。
未然に防止できなかったのは何故なのか、再建には住民参加と情報の公開・提供のうえで十分な議論が不可欠との主張です。
首長も議会も選挙の時にはどの候補者も「市民意見を反映しながら市政運営、市民自治をすすめます」と判でおしたように公約していますが、現実はほど遠いところにあります。
座礁し、形骸化しつつある行政への市民参加を見直すときでもあります。議会への市民参加については議会運営委員会で真剣に議論されるようになる日が待ち遠しいとさえ思えます。
まちの主権者として市民を位置付け、首長や議会の持っている情報をよりわかりやすく住民に示し、財政運営を含めた市政運営について議論することは狛江市にこそ必要ではないでしょうか。
昨日は目黒区で議員に交付される政務調査費の使途に不適切な支出があり、公明区議6人が全員辞職したことが報道されました。私たちの納めた税金の使途です。行政及び議会の財政運営に対して、しっかりした外部監査の導入とともに住民監査がもっと行われやすくすることも必要です。