米国産牛肉の輸入再開を急ぎ、国民の食の安全より対米関係を優先させた小泉総理以下日本政府に対して、私たちは断固抗議します。
2月9日の新聞、TV報道によれば、米国で禁止されているにもかかわらず、04年から05年にかけてへたり牛と言って原因不明で歩けなくなった牛を食肉処理していたことが発覚したそうです。米国はアメリカに入ってくる輸入食品には厳しいチェックをしているようですが、自国の食品安全行政には非常に甘く、食の安全、安全検査への不信感が増すばかりです。
都議会生活者ネットワーク幹事長 大西由紀子は石原東京都知事に対し、次のような要請を行いました。
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2006 年 1 月 31 日
アメリカ産牛肉輸入再開に関わる緊急要請
平成17年12月12日、アメリカ産牛肉の輸入が再開されましたが、早くも1ヵ月後の1月20日には、危険部位が除去されない輸入牛肉が見つかり、輸出国の体制が不十分であることが露呈し、再度輸入禁止措置がとられました。さらに国会質疑の中では、再開に当たって事前調査を約束したにもかかわらず、実施されず、閣内不一致も露見し、日本政府としての対応が不十分であることが判明しました。そこには食品安全委員会の見解の前提である20ヶ月齢以下であること、危険部位の除去、の2つの条件を担保するだけの覚悟も努力もうかがうことはできません。輸入再開を急ぐあまり、国民の健康と安全を二の次にしたことに憤りを禁じえません。
そこで1200万都民の健康と安全を守る立場から、知事は国に対し、以下の点について申し入れを行うよう要望します。
1、 国会軽視・安全未確認の輸入再開により、国民の食に対する不信を増大させたことに対する政府の政治責任の明確化。
2、 輸入再開交渉におけるすべての情報の公開。
3、 1月20日以前のアメリカ産輸入牛肉のすべての追跡調査を行うこと。
4、 輸入牛肉の安全に関わるすべての国内審査システムに関して抜本的に見直すこと。
5、 アメリカ国内における日本向け輸出プログラムに対する信頼性が確保されるまで、輸入の再再開を行わないこと