昨年4回にわたって開催された清水川跡地整備事業のワークショップは計画地近隣にお住いの方や町会、緑や水環境、まちづくりに関心のある市民など様々な立場の50人ぐらいの市民が参加、活発な意見交換が行われていた。参加して感心したのは、会議運営がきちんとしていること。3つのグループに分かれて跡地利用案をまとめていく過程で、毎回一人ひとりの意見が付箋に記録され、リーダーがグループごとに議論の内容を発表して質疑応答。次のときにはそれがキチンと資料として出され、論点が整理され、検討課題をまたグループごとに議論するという手法が積み重ねられた。コンサルは参加者の意見を聞き、記録することや専門家の立場から整備イメージを図面に落として、議論が具体的になるように配慮していた。所管である建設環境部都市整備課の職員のみなさんは情報提供のほか、グループ討議に参加して、それぞれが自分の意見をキチンと発言していたのも印象的。
言うだけ、言わせるだけの市民参加ではダメ!「様々な意見を知り、合議していく過程を市民が経験できたように思う。跡地に車を通したい、自転車道を整備したい、せせらぎを復活させたいなど様々な夢が語られ、淘汰され、最終案がまとめられた。お互いの思いもわかり、納得のいく結果が導き出されたとの意見が多く聞かれる。
何よりワークショップ参加者に最終計画案(図面)がきちんと報告されたことがうれしい。「大事なことは市民が決める!」そのエクササイズを政治のあらゆるところで行っていこう!「引き受けて考え」「知識を尊重する」、そうしないと日本は生き残れないのだから。
(池座俊子)