おたがいさまの気持ちで!認知症サポーターになろう。

103日、生活クラブ運動グループ狛江地域協議会主催で認知症サポーター養成講座が開催されました。狛江市の「学び講座」を利用し狛江市地域包括支援センター「こまえ正吉苑」の小縄一枝さん(看護士)にお話を伺いました。 

【認知症とは】

認知症とは、いろいろな原因で脳の細胞が死んでしまったりして、脳の司令塔の働きに不都合が生じ、さまざまな障害がおこり、生活するうえで支障がおよそ6ヶ月以上継続している状態を指します。 

認知症を引きおこす主な病気には脳の細胞がゆっくりと死んで脳が委縮するアルツハイマー病(約50%を占める)やレビー小体型認知症(約15%を占める)、前頭側頭型認知症と脳梗塞、脳出血、脳動脈硬化などを原因とする脳血管性認知症があります。

 

【認知症の症状】

脳の細胞が壊れることによって直接起こる症状を「中核症状」と呼びます。記憶障害、見当識障害、理解・判断力の低下、実行機能の低下などがあります。これらは治りにくいと言われています。

これに対し、本人の性格、環境、人間関係などの要因が絡み合って、精神症状や日常生活における行動上の問題が起きてくることがあり、行動・心理症状と呼ばれます。これは治る、あるいは軽減することができます。

 【認知症の人への支援】

認知症の人は自分の障害を補う「杖」の使い方を覚えることができません。「杖」のつもりでメモを書いてもうまく思い出せず、何のことかわからなくなります。認知症の人への援助には障害を理解し、さりげなく援助できる「人間杖」が必要です。

 【認知症サポーターとは】

認知症について正しく理解し、偏見を持たず、認知症の人や家族に対して温かい目で見守ることがスタートです。認知症サポーターは何か特別なことをする人ではありません。認知症の人やその家族の「応援者」です。

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講座には市民・生活クラブ員のほか、たすけあいワーカーズや配送ワーカーズ、「あじさい」を経営するワーカーズクイーンズのメンバーも参加しました。まちのいたるところに認知症サポーターがいることで認知症になっても、安心してまちで暮らすことができます。わかりやすいお話しとDVDでの認知症の方への対応の具体例を見ることで、認知症への理解を深めることができたとの感想が寄せられました。

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小縄さんは今日の講座の話を回りの人に話したり、「ペコロスの母に会いに行く」などの映画も紹介して、認知症への理解を広げてほしいとおっしゃっていました。私は少し前、映画「アリスのままで」を見て、認知症になっていく本人の戸惑いや悲しみ、自らが書いたメモさえ、実行に移すことが難しくなるという現実と寄り添ってくれる人がいることで穏やかな日々が送れることに感動を覚えました。おすすめの映画です。